お手軽&自己流ホワイトニングの危険性
前回、お話ししました『様々なホワイトニングの安全性』の記事ですが、
意外とショッキング 😯 な内容でもあったとの事で殊の外、反響がございました。

自分でする場合と歯医者さんのホワイトニングの決定的な違い
よくある質問ですが、
これに対する答えとしては、『効果』や『費用』、『方法』、『早さ』そして『手軽さ』など簡単には書けないほどですが、何といっても最も大きな違いは「安全性」です。
虫歯や歯周病、被せ物がある場合や、特徴的な歯の変色がある方の場合も、安全に適切にホワイトニングができるように術前に診査、診断をし、しっかりと前処置や保護を行ってから進めます。
現在はホワイトニング剤の入った外国製の製品がインターネットでよく販売されていますよね。
以前もお話しした通り、日本製の市販のホワイトニング製品には「本当に歯を白くできる成分」は一切入れてはいけない法律があります。
そのため、日本ではこのような本来のホワイトニング成分を含む外国製のホワイトニング製品は歯科医師が厚生労働省より許可を得て、歯科医師が使用・処方する場合のみ、使用が許されています。
日本と海外とでは、ホワイトニングに関する環境がだいぶ違うのです。
日本と海外のホワイトニング環境の違い
海外、特にアメリカでホワイトニングが広まったのは、歯科医院で定期的にメンテナンスを受け、虫歯や歯周病を予防する習慣が一般化したことに始まります。
>海外では一般的に「健康保険」というシステムは無く、すべての治療が「自費治療」となります。そのため、小さな虫歯でも、一回ごとにかなりの治療費がかかります。
定期的なメンテナンスをサボって、お口の中が虫歯や歯周病だらけになると、1か月分のお給料では間に合わない!という場合もよくあります。
そこで、医療費で破産 😥 しないためにも、定期的に歯の健康チェックやクリーニングに通う事が海外では一般的となっています。
さらに白い歯を望む患者様のメンテナンスにホワイトニングも組み込まれ、その効果が評判となり、一気に普及しました。
そのような環境なので、海外のホワイトニンググッズは多くの場合、普段から(歯が痛くない時も)プロの管理を受けているお口に使われているのです。
一方、日本では残念なことに定期的なメンテナンスの習慣がまだまだ一般化しているとは言えません。
「痛みはないから」とお口の中の虫歯や歯周病に気づかずに過ごしている方も多くいらっしゃることでしょう。
実は、そうしたお口にホワイトニングをすると、思わぬ健康被害を起こすことがあります。
大きな虫歯の穴や、歯ブラシによる歯の欠損が出来ているのに、それに気づかずにホワイトニング剤を塗ったことで、歯髄炎が激しく痛むようになったり、歯周病が酷い歯肉に薬剤を塗ってしまって、ホワイトニング効果が得られないばかりか、薬剤の過度の使用で粘膜を傷めてしまうケースもあります。

と、興味を持っていただき、美しさと健康のために「自己流では得られない」「本物のホワイトニング」について正しい知識を付けていただければ幸いです。
自己流ホワイトニングをやめた方がいいワケ
巷では「インターネットで購入して自宅で自分で行うホワイトニング」や「歯科医師などの有資格者が居ない、エステサロンなどで自分で行うお手軽ホワイトニング」などが流行してきていますが、その危険や効果が低い理由は意外と知られていないようです。
歯はこすっても、白くはなりません
前述のように、日本製の歯磨き剤には、「本当に歯を白く漂白できる薬剤」はどんなに高価な物でも一切入っていません
日本で購入できる「ホワイトニング効果」をうたう製品は、ステイン(表面の汚れ)の除去のみの効果で、歯本来の色を漂白する機能はありません。
歯磨きの時に「このホワイトニング歯磨き粉でよく磨けばもっと白い歯になれるかな?」と、むやみに歯をこするにはやめましょう。
エナメル質が薄くなると象牙質が透け、かえって黄色く見えます。
さらに、いざ本当に歯科でホワイトニングを受けるとき、エナメル質の厚みが少ない分、効果の点で不利になってしまいます。また、知覚過敏(キーンとする痛み)も出やすくなってしまいます。
痛くなくても、虫歯や歯の欠損が無いか検査を受けて
虫歯はパッと見ではわからない歯の裏側や、歯と歯の間などに隠れてることがあります。さらに、成人の方にもっと日常的に生じているのが「歯磨きのし過ぎによる歯の欠損」です。
この虫歯や歯磨きによる歯の欠損部分に、知らずにホワイトニング剤を塗ってしまうと、神経の近くまで薬剤が直接入り、激しく痛んだり、歯髄炎になってしまう場合もあります。
例えば、当院では術前にしっかりと歯科医師が診査を行い、そのような部位には厳重に保護を行います。しかし、自身でのホワイトニングの場合は、診査も保護も出来ないので、非常に危険です。
歯の寿命にかかわることもありますので、ホワイトニングはしっかりと歯科医師の診査を受けてから行う必要があります。
歯ぐきは腫れていたり、出血したりしませんか?
ホワイトニング剤には消毒薬のオキシドールをかなり強くした物と同じ成分が入っています。
元々は、ホワイトニング剤は「歯周病治療の薬」としてお口に使用したところ、歯が白くもなったことから発見されたのです。
歯周病治療にも良い薬ではありますが、歯周病で歯ぐきに炎症があると、ホワイトニングに力を発揮するはずの薬剤が、先に歯ぐきの炎症部位に反応してしまい、薬剤の効果を失って本来の目的を果たすことができません。
歯周病の方の場合は、ホワイトニング効果が上がりにくいため、一般歯科医院でクリーニング処置を先に受け、歯ぐきの炎症を取り除いてからホワイトニングを行うか、歯ぐき全体をしっかりとカバーしてくれる、専門の歯科医院での施術をお勧めします。
正しく受ければ、ホワイトニングは歯を強くするチャンス!
私は元々歯が弱いので、歯に悪いならホワイトニングは諦めた方が良いのでしょうか?

ホワイトニングは専門歯科医院で、歯科医師に施術して貰い、正しく受ければ、むしろ歯質強化ができるチャンスでもあるのです!

ホワイトニング剤には殺菌作用がある上、普通の飲食と同程度の脱灰で済みます。
さらに、ペリクルのないエナメル質はカルシウムやフッ素を旺盛に取り込みます。
そのため、ホワイトニング直後は歯質強化のための絶好のチャンスなのです。
ホワイトニングで虫歯や歯周病リスクを軽減する
前述のように、ホワイトニング剤に入っているのは、殺菌薬として知られているオキシドールと同じ成分です。(濃度はだいぶ違います)
歯の漂白は、歯周病を減らして歯周病を治すために、歯ぐきの周りに殺菌薬を使っている中で発見されました。
つまり、ホワイトニング剤も細菌を減らす働きを備えているのです。
これは、細菌感染で起きる虫歯や歯周病のリスクの軽減にとても有利なのです。
ホワイトニングで歯を強くもできる
近年では、 ホワイトニングにより歯質強化も可能 だとわかっています。
ホワイトニング後の、一時的にペリクルがなくなった歯は、ペリクルがある普段の状態よりも再石灰化しやすく、ホワイトニング前より後の方が歯が硬くなって、耐酸性がアップする(=酸により歯が溶ける事が少なくなる)ことが、研究で明らかになっています。
さらに、フッ素やCPP-ACP(=リカルデント)の取り込みも盛んに行われるようになります。
ホワイトニング後にフッ素入りやCPP-ACP入りのホワイトニング歯磨剤などを歯に塗布すると再石灰化がより促進され、ホワイトニングをしない場合よりも歯が強くなるのです。
専門歯科で専門の歯科医師のもとだと、安全に、むしろ歯に良いホワイトニングを受けることができることでしょう。
心配なことは何でも聞いて下さい
その他、専門的なことはぜひ、歯科医師に積極的に質問し、安心してホワイトニングを受けて下さい。
ただ単に「歯を白くしたい」という思いだけで『自分で』や『手軽に』ホワイトニングを行ってしまうと、取り返しのつかないことになる場合もあります。
ホワイトニング専門の歯科医院で、専門の歯科医師が最初から最後まで施術してくれる、安心なホワイトニングを選んで下さいね。
一切削らない、ホワイトニング専門の歯科医院です
専門の歯科医師が最初から最後まで責任を持って担当
歯肉炎や虫歯、歯の欠損もしっかりカバーできる施術
痛みが出にくいのに、一回でも白さを実感できる希少なシステム
近い日時はご予約が埋まってしまいますので、希望の日よりも早めにお申込頂けると幸いです。
