ホワイトニングのデメリットとは?
今回は、歯のホワイトニングのデメリットについてお話していこうと思います。
デメリットについても教えてほしい…
という方もいらっしゃるのではないかと思いますので、なるべく詳しくお話していきます。
ホワイトニングができない人もいる
誰でも、全員の歯が全く問題がなく、すぐに白くなればいいのですが、実際には「ホワイトニングが出来ない・受けられない人」もいます。
ホワイトニングが受けられる人
- 健全な天然の歯(削って詰める治療をしていない歯)
- 加齢によって歯の色が黄色くなってきたもの
- フッ素症により変色した歯
ホワイトニングが受けられない人
ここからは、ホワイトニングが受けられない・ホワイトニングを受ける際に注意が必要な人について詳しくご説明します。
妊娠中・授乳中の女性
実際にはホワイトニングそのものが妊娠期や授乳期の母体に悪影響を及ぼすという報告はないのですが、この時期には他の様々な薬剤の使用も控えるのと同様に「ホワイトニングも避けるべき」とされています。
安易に「ホワイトニングは飲み薬でも無いですし、妊娠中でも大丈夫ですよ」という様な歯医者さんの所で受けてしまうのは危険ですので、やめましょう。
お子様や18歳未満の若年者
やはり、乳歯の間や、生え変わりの時期のホワイトニングは避けるべきとされています。
永久歯が萌出し歯肉の状態が安定してから(一般的には18歳以上)ホワイトニングを安全に受けましょう。
逆に、高齢者に関しては年齢の上限はありません。
ただし、歯周病や知覚過敏の状態、歯のすり減り具合、被せ物の数、残っている歯の数などは事前によく専門の歯科医師にチェックしてもらう必要があります。
また、性別による差はありません。
当院でも男性:女性の割合も4:6と、ほぼ半数は男性の患者様が来院されます。
特に、社会的にも活躍して人前に立つ機会の多い50代の男性は日常的に、定期的なホワイトニングを受けておられます。
重度の知覚過敏をもつ方
ホワイトニングでは、ホームホワイトニングでもオフィスホワイトニングでも(歯みがき粉ではなく、確実に効果のあるものは)
ホワイトニング薬剤を歯の中に浸透させて漂白することで白くするので、知覚過敏はどうしても注意しなければなりません。
ただし、知覚過敏の原因は大抵は「歯のミクロ単位の小さなヒビ割れ」や「歯ぎしりによるエナメル質のすり減り」「歯磨きで強く磨き過ぎによる歯根露出」などのため、
当院では歯科医師の事前診査により、その部位は分かりますのでお一人お一人、事前に痛みが出ないように対処を致します。光線過敏症をもつ方
オフィスホワイトニングでは、ホワイトニング剤中の過酸化水素を活性化するために光照射を行うのですが、光線過敏症の方の場合はホワイトニングのシステムによっては注意が必要です。
一昔前のホワイトニングシステムをしようしている場合は、この光の種類に「ハロゲン」「紫外線」などを使用しているものが多く、特に紫外線過敏症の方は避けるべきでした。
ただし、近年ではLED光を使用したホワイトニングも広まっており(当院のホワイトニングも最新LED光を採用)、この場合は事前に保護もしっかりとすることで基本的に副作用は起きていません。
光過敏症は、遺伝やアレルギーによるものもありますが、服用する薬剤(抗ヒスタミン薬、抗てんかん薬、筋弛緩薬、抗がん薬)などの副作用として生じることもあります。
心当たりのある方は事前にしっかりと専門の歯科医に相談しましょう。
ホワイトニングの副作用
さて、ここからは「ホワイトニングが受けられても副作用として生じる可能性のあるもの」についてご説明します。
歯および歯茎の知覚過敏
神経のある歯のホワイトニングの時、そしてホワイトニングの後には、その種類がオフィスホワイトニングでもホームホワイトニングでも、知覚過敏が生じる可能性はあります。
どのホワイトニングでも、「絶対に痛くない」というホワイトニングはイコール「本当に白くなる効果は全く無い」ということになります。
知覚過敏が発生するメカニズム
知覚過敏は主に、歯の中の層である「象牙質」で発生すると言われています。
象牙質知覚過敏の発生は、「動水力学説(どうすいりきがくせつ)」という原理で説明されています。
動水力学説とは、知覚過敏の発生を、熱・寒冷・通気による乾燥、あるいは機械的圧迫のような刺激が、象牙細管(象牙質の中の管)内の液体の動きに影響し、神経を刺激することにより生じるというもの。
この「ヒドロキシラジカル」が歯の中に浸透する理由として、
- 歯の表面の層である、エナメル質の透過性
- エナメル質内の亀裂(ヒビ)
- 被せ物と歯との境目
などが関係するとされています。
オフィスホワイトニング時の知覚過敏
(本当に効果のある)ホワイトニング薬剤は、ポリリン酸やメタリン酸などの歯みがき粉成分などではなく、「過酸化水素」が主成分で、ホームホワイトニングよりもオフィスホワイトニングの方がその含有濃度が高いので知覚過敏が発生する頻度は高いとされています。
しかし、ホワイトニング直後あるいは数時間経ってから持続する知覚過敏が発生した場合でも、翌日まで我慢できないほどの痛みが続くことはまずありません。
また、オフィスホワイトニングの場合は光を照射するために、しっかりと保護をしない医院で受けると「皮膚や唇のヒリヒリ感」が生じることもあります。
弱い歯の部分だけでなく、しっかりと歯茎やその周りも保護してくれる歯科医院を選びましょう。
ホームホワイトニング時の知覚過敏
ホームホワイトニングでは、一般的な歯科医院の薬剤ですと「10%過酸化尿素ジェル」を一日2時間、2週間継続し、歯を漂白することが多いです。
場合によっては、「夜寝ている間、ずっとつけていてください」といわれることもあります。
そのために、そういう場合は半分くらいの方が「歯がスースーした」「しみた」と感じるようです。
さらに、ホワイトニングトレーを長時間装着するために、トレーの適合性が悪いと薬剤の漏れだけでなく、歯や歯茎に力が加わり、歯や歯茎の痛みを感じる場合もあります。
ご自身でも、ホワイトニング後に知覚過敏の発生を抑制するためには、フッ素や乳酸アルミニウム、硝酸カリウムなどの成分が入った歯みがき粉を頻繁に使用するなどの予防法もあります。
歯の色の後戻り(再着色)
どうしても、どんなホワイトニングでも一回受ければ一生白い歯のままで居られるというものがありません。(そう謡っているものがあれば、嘘なので危険です)
一般的に、ホワイトニングは終了後1日~1週間程度で色調が安定します。そして、約1か月後に平均1.5段階ほど落ちるといわれています。
そのため、歯の質や変色程度、食生活、嗜好習慣やその後のメンテナンスにより異なりますが、約半年~1年で再ホワイトニングした方が美しい色が維持出来るとされています。
一回だけ受けてお終いにするよりも、何度かメンテナンスホワイトニングを受けると、どんどん後戻りも遅くなっていき、白さの色持ちがよくなります。
そのため、当院の場合は約3か月後に再度メンテナンスホワイトニングを約半額で受けられるので、そうすることで前回の術後よりもさらに白い歯になって、しかも白さの持続期間が長くなる方がほとんどです。
ヘビースモーカーの方や、コーヒー・紅茶が大好きな方などは、メンテナンスホワイトニングに来られる前の間にご自宅でも、ホワイトニング成分の入った歯みがき粉を使用してケアされている方も多いです。
術直後の飲食・喫煙の注意
ホワイトニング直後は、オフィスでもホームでも、歯の表面と内面の色素が抜けて、さらに表面のペリクルという成分が一時的に除去されているので、24時間の間は色の濃い飲食物は控える必要があります。
喫煙に関しても同様で、どうしても我慢できない場合はすぐに漂白成分の入った歯みがき粉でよく磨いてもらうなどをした方が、効果の持続がよくなります。
詰め物・被せ物への影響<色・強度・接着性>
歯に詰め物・被せ物が入っている場合、それらは人工物なので、その物自体の色は変化しません。
しかし、特に保険の白い詰め物の場合は、プラスチックと同じ素材なので、歯と詰め物との間や、詰め物の表面に汚れが付きやすく、それらはホワイトニングにより綺麗になっていきます。
すると、天然の歯の部分との色の差が思ったほどは大きくならなかったという方も沢山います。
一方、やはり何年も前に詰めたものなので、変色が酷く「せっかく天然の歯が白くなったので合わせて詰め物も白くしたい」という場合は注意が必要です。
ホワイトニング後に詰め直しをする時は直後は避ける
ホワイトニング直後に白い詰め物を詰め直したり、虫歯治療で白い詰め物を新たに入れる場合は、注意が必要です。
ホワイトニング直後はプラスチック(専門用語でレジンといいます)の接着性が低下するので、直後だと充分な治療が出来ないことがあります。
歯の表面から内側の2層の、エナメル質も象牙質も、漂白後には接着力が1/10~1/3程度まで低下すると言われています。
しかし、ホワイトニング後の詰め物の接着力は約一週間あけることで、回復し、問題が無くなると報告されています。
なので、ホワイトニング後の白い詰め物の詰め直しや、矯正のブラケットの付け直しの際は、約1週間ほどはあけるようにしょう!
ホワイトニングのデメリットも把握しておく事で、満足の結果が得られる
長年かけて黄色い歯になってしまった場合も、綺麗に白い歯に戻すことができる、魔法の様なホワイトニングですが、
このように意外なデメリットもあります。
しかし、ご説明してきたように、デメリットを事前によく把握してからホワイトニングを受ける事で、
- どんなホワイトニング医院が良いのか?(しっかり歯や歯茎や唇を保護してくれるか?)
- 事前に歯科医へ相談しておくべき内容
- ホワイトニング後に気を付けておくことを守ると効果が長持ち
などが分かり、よりその効果を良くしたり、副作用の発生を予防する事ができます。
もちろん、マイスタープラスホワイトニングでは、専門の歯科医師が術前にしっかりと診査・カウンセリングを行い、一人一人に合わせた対処と充分な保護・予防処置を行う事で「安全に効果の高いホワイトニング」を提供する事ができます。
術後の注意や心がけて頂くとお得な事のアドバイスも、口頭だけでなく分かり易い資料にしてお渡ししております。